新規獲得に追われる日々
「また新しいお客様を探さなければ」
「広告費がどんどん増えていく」
「一度買ってくれた人が、なぜか戻ってこない」
こんな状況に心当たりはありませんか。
新規顧客の獲得ばかりに追われ、疲弊している事業者は少なくありません。
そして、その原因を「商品に満足してもらえなかったのでは」と考えます。
しかし、本当の原因は別のところにあります。
問題は「商品の満足度」ではなく「購入後の設計」にある
結論から言います。
一度買ったお客様がリピートしない原因は、商品の問題ではありません。
「購入後の関係設計」ができていないからです。
商品に満足していても、次に買う理由やきっかけがなければ、顧客は戻ってきません。
なぜ「良い商品」だけではリピートしないのか
ここには、顧客心理に関する構造的な問題があります。
満足と再購入は別物
これは多くの人が見落としている事実です。
顧客が商品に満足することと、もう一度購入することは、まったく別の話です。
「良かったな」と思っても、それが「また買おう」という行動には直結しません。
なぜなら、人は日常の忙しさの中で、あなたの商品のことを忘れてしまうからです。
忘却という敵
心理学の研究によれば、人は新しい情報の大半を数日で忘れます。
あなたの商品に満足した記憶も、例外ではありません。
1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後。
時間が経つにつれて、あなたの存在は顧客の記憶から薄れていきます。
思い出してもらえなければ、リピートは起きません。
新規獲得のコストは既存の5倍
マーケティングの世界では、よく知られた法則があります。
新規顧客を獲得するコストは、既存顧客に再購入してもらうコストの5〜25倍かかる。
つまり、リピートを増やす方が、圧倒的に効率が良いのです。
にもかかわらず、多くの事業者は新規獲得ばかりに注力しています。
これは、穴の空いたバケツに水を注ぎ続けているようなものです。
よくある誤解
❌ 「良い商品を作れば自然にリピートする」
商品の質は前提条件であり、リピートの十分条件ではありません。
どんなに良い商品でも、忘れられてしまえば再購入はありません。
「良い商品 × 関係の維持」が揃って、初めてリピートが生まれます。
❌ 「リピートしないのは価格が高いから」
価格が原因でリピートしないケースは、実は少数です。
多くの場合、価格以前に「思い出してもらえていない」のが原因です。
思い出してもらえれば、価格は二の次になることが多いのです。
❌ 「新規を取り続ければビジネスは回る」
短期的には回るかもしれません。
しかし、新規獲得のコストは年々上昇しています。
広告費の高騰、競合の増加、市場の飽和。
リピートの仕組みがないビジネスは、いずれ行き詰まります。
設計視点で考える
⭕ 「購入後の関係」を設計する
リピートは偶然起きるものではありません。
意図的に設計することで、確実に増やせます。
購入後の3つの設計ポイント
1. 購入直後の体験設計
購入直後は、顧客の期待値が最も高い瞬間です。
同時に、「本当にこれで良かったのか」という不安も生まれやすい時期です。
この瞬間に適切なフォローがあるかどうかで、その後の関係が決まります。
お礼のメール、使い方のガイド、サポートの案内。
これらが購入直後にあるかないかで、満足度は大きく変わります。
2. 継続的な接点の設計
購入後も、定期的に接点を持ち続けます。
メルマガで役立つ情報を届ける、SNSで近況を発信する、季節の挨拶を送る。
「この人のことを忘れていた」という状態を防ぐのが目的です。
単純接触効果と呼ばれる心理現象により、接触頻度が高いほど好意を持たれやすくなります。
3. 再購入のきっかけ設計
「また買いたいな」と思っても、きっかけがなければ行動しません。
新商品のお知らせ、限定キャンペーン、周年記念の特典。
行動を促す正当な理由を、定期的に提供する必要があります。
具体例で考える
個人コーチの場合
セッションが終わった後、何もフォローしていない。
しかし、月に1回「その後いかがですか」とメールを送るだけで、追加セッションの依頼が増える。
存在を思い出してもらうだけで、リピートは生まれます。
中小企業の場合
納品して終わり、という関係になっている。
しかし、半年後に「定期点検のご案内」を送るだけで、追加発注の相談が来る。
きっかけを作るだけで、売上は変わります。
オンラインコースの場合
コースを受講した人と、その後の接点がない。
しかし、受講者限定のメルマガで「上級コースのご案内」を送るだけで、次のコースへの申込みが増える。
関係を維持していれば、次の商品も売れるのです。
どの例も、商品を変えたわけではありません。
変わったのは「購入後の関係設計」だけです。
全体像を知ることが第一歩
この記事では、一度買ったお客様がリピートしない構造的な原因をお伝えしました。
しかし、これは「関係設計」という大きな枠組みの一部にすぎません。
新規顧客をどう獲得し、どう関係を維持し、どうリピートに繋げるか。
この流れを設計することで、新規獲得に追われる状況から脱却できます。
無料コース「なぜフォロワーが増えても売れないのか」では、この全体像を詳しく解説しています。
新規獲得ばかりで疲弊している。
そんな状況を変えるための第一歩として、ぜひご活用ください。
