サービス説明が自分目線になっている
「うちの強みは〇〇です」
「私たちは△△という価値を提供します」
「弊社は□□の実績があります」
こういったメッセージを使っていませんか。
これらは、顧客の心に響きません。
なぜなら、顧客ではなく「自分」が主人公になっているからです。
顧客を主人公にするフレームワーク
結論から言います。
すべてのメッセージは、顧客を主人公にすべきです。
なぜなら、人は「自分が主人公の物語」にしか興味がないからです。
ストーリーブランド・フレームワークは、この原則に基づいたメッセージ設計の方法です。
なぜストーリーが効果的なのか
人は物語で情報を処理する
人間の脳は、物語を通じて情報を理解するようにできています。
事実の羅列より、ストーリーの方が記憶に残ります。
そして、人は自分が主人公のストーリーに最も強く引き込まれます。
自分がヒーローになろうとする失敗
多くの企業は、自分をヒーロー(主人公)として語ります。
「私たちは業界のリーダーです」 「私たちは革新的なソリューションを提供します」
しかし、顧客にとって、あなたはヒーローではありません。
顧客自身が、自分の人生のヒーローです。
あなたがヒーローになろうとすると、顧客は「自分と競合する存在」として距離を置きます。
ガイドとしてのポジション
成功するブランドは、自分を「ガイド」として位置づけます。
映画『スター・ウォーズ』で言えば、ルーク・スカイウォーカーがヒーロー(顧客)、ヨーダがガイド(あなた)です。
ヨーダは物語の主人公ではありませんが、ヒーローの成功に不可欠な存在です。
あなたのブランドも、顧客の成功を助けるガイドとして位置づけることで、信頼を得られます。
ストーリーブランドの7つの要素
ストーリーブランド・フレームワークは、7つの要素で構成されています。
1. キャラクター(主人公 = 顧客)
物語の主人公は顧客です。
顧客は何かを「欲しがっている」状態から始まります。
設計のポイント:
- 顧客が望んでいることを明確にする
- その欲求は、生存や繁栄に関係するものほど強力
例: 「売上を増やしたい」「時間を取り戻したい」「不安を解消したい」
2. 問題(顧客が直面している障害)
主人公は問題に直面しています。
問題には3つのレベルがあります。
外的問題: 目に見える具体的な課題 内的問題: 感情的なフラストレーション 哲学的問題: 「こうあるべきではない」という不公正
設計のポイント: 顧客がお金を払うのは、主に「内的問題」の解決のためです。
例:
- 外的問題:Webサイトがない
- 内的問題:「自分にはできない」という無力感
- 哲学的問題:良いサービスを持っているのに伝わらないのは不公正だ
3. ガイド(あなた)
ここで初めて、あなたが登場します。
ガイドには2つの特性が必要です。
共感: 顧客の問題を理解している 権威: その問題を解決する能力がある
設計のポイント: 共感を示してから、権威を示す順序が重要です。
例: 「私も以前は〇〇で悩んでいました(共感)。その経験から、△△という方法を開発しました(権威)」
4. 計画(顧客が従うべきステップ)
顧客は「次に何をすればいいか」を知りたがっています。
明確な計画を示すことで、行動のハードルが下がります。
設計のポイント: 3〜4ステップのシンプルな計画が効果的です。
例: 「ステップ1:無料相談に申し込む → ステップ2:現状を診断 → ステップ3:改善プランを実行」
5. 行動喚起(具体的なアクション)
顧客に、具体的な行動を求めます。
行動喚起がなければ、顧客は何をすればいいかわからず、離脱します。
設計のポイント: 明確で具体的な行動を1つ示す。
例: 「今すぐ無料相談に申し込む」「資料をダウンロードする」
6. 失敗(行動しないとどうなるか)
行動しなかった場合のリスクを示します。
人は「得る喜び」より「失う恐怖」に強く反応します。
設計のポイント: 恐怖を煽りすぎない。適度に「塩」を加える程度。
例: 「このまま放置すると、〇〇という状況に陥る可能性があります」
7. 成功(行動するとどうなるか)
行動した結果、顧客がどんな成功を手に入れるかを示します。
具体的で魅力的な未来像を描きます。
設計のポイント: 顧客が「そうなりたい」と思える状態を具体的に示す。
例: 「毎月安定した問い合わせがあり、値引き交渉なしで契約が決まる状態」
よくある誤解
❌ 「自社の強みを前面に出すべき」
強みを語ること自体は悪くありません。
しかし、それが「顧客の成功にどう貢献するか」とセットでなければ、響きません。
❌ 「ストーリーは長くなければならない」
ストーリーブランドは、長い物語を書くことではありません。
7つの要素を意識して、メッセージを構成することです。
短いメッセージでも、7つの要素を含めることができます。
❌ 「BtoBには使えない」
BtoBでも、意思決定をするのは人間です。
人間は物語で情報を処理します。
BtoBでも、顧客を主人公にしたメッセージは効果的です。
設計視点で考える
⭕ 7つの要素でメッセージを設計する
具体例で考える
コンサルティング会社の場合
- キャラクター: 製造業の後継者
- 問題: 外的「経営の仕方がわからない」、内的「自信がない」、哲学的「努力しているのに報われない」
- ガイド: 「私も後継者として苦労した経験があります」(共感)+「100社以上の事業承継を支援」(権威)
- 計画: ①現状診断 → ②課題整理 → ③実行支援
- 行動喚起: 「無料診断に申し込む」
- 失敗: 「このまま手探りを続けると、社員も顧客も離れていく」
- 成功: 「自信を持って経営判断ができ、社員から信頼されるリーダーになる」
これらの要素を組み合わせて、Webサイト、パンフレット、営業トークに展開します。
顧客を主人公にしたメッセージを作る
この記事では、ストーリーブランドの7つの要素をお伝えしました。
すべてのメッセージで、顧客を主人公、自分をガイドとして位置づける。
この原則を守ることで、顧客の心に響くメッセージが作れます。
コース「30秒で伝わるメッセージを作る」では、ストーリーブランドを使った具体的なメッセージ設計を詳しく解説しています。
顧客の心に響くメッセージを作りたい方は、ぜひご覧ください。
