価格を聞かれると不安になる
「この価格で合っているのか、わからない」
「価格を伝えるとき、声が小さくなる」
「競合の価格に振り回されている」
価格設定に自信が持てない。
多くの事業者が、この悩みを抱えています。
実は、自信が持てない原因は「価格設定の根拠がない」ことにあります。
根拠がないから自信が持てない
結論から言います。
価格設定に自信が持てないのは、価格に「根拠」がないからです。
「なんとなく」「競合に合わせて」「前からこの価格だから」
こうした理由で決めた価格には、自信を持てるはずがありません。
しかし、価格設定には明確な方法論があります。
根拠を持てば、自信は自然と生まれます。
3つの価格設定アプローチ
価格設定には、大きく3つのアプローチがあります。
1. コストベース価格設定
かかったコストに利益を上乗せして価格を決める方法です。
「材料費 + 人件費 + 経費 + 利益 = 価格」
最もシンプルで理解しやすいアプローチです。
メリット:
- 計算が簡単
- 確実に利益が出る(売れれば)
デメリット:
- 顧客にとっての価値と無関係
- コストが高いと競争力がなくなる
- 付加価値を価格に反映できない
2. 競合ベース価格設定
競合の価格を参考に、自社の価格を決める方法です。
「競合Aは10万円、競合Bは8万円。うちは9万円にしよう」
市場の相場に合わせるアプローチです。
メリット:
- 市場から大きく外れない
- 顧客が価格感を理解しやすい
デメリット:
- 価格競争に巻き込まれやすい
- 差別化が価格に反映されない
- 競合に振り回される
3. 価値ベース価格設定
顧客が得られる価値を基準に価格を決める方法です。
「この商品で顧客は100万円の価値を得られる。だから10万円は妥当」
顧客視点のアプローチです。
メリット:
- 高い価格設定が可能
- 価格競争から脱却できる
- 差別化が価格に反映される
デメリット:
- 価値の算出が難しい
- 顧客への価値の説明が必要
よくある誤解
❌ 「安くすれば売れる」
安さは、選ばれる理由にはなりません。
安くしても、価値が伝わっていなければ売れません。
そして、安い価格は「安い理由がある」と疑われます。
❌ 「競合と同じ価格が安全」
競合と同じ価格にすると、価格以外の要素で比較されます。
しかし、その「価格以外の要素」が伝わっていなければ、結局価格で選ばれます。
競合と同じ価格は、安全ではなく、思考停止です。
❌ 「価格は一度決めたら変えられない」
価格は変えられます。
特に、サービスや無形商材は、価格の変更が比較的容易です。
テストして、反応を見て、調整する。
価格設定は、固定ではなく、継続的な最適化のプロセスです。
設計視点で考える
⭕ 価値ベースの価格設定を設計する
価格設定に自信を持つためには、価値ベースの考え方を身につけることが重要です。
価値を計算する方法
1. 問題のコストを算出する
顧客が抱えている問題は、どれくらいのコストを生んでいますか。
「この問題を放置すると、年間〇〇万円の損失」
「この課題に対応するために、月〇〇時間を費やしている」
問題のコストが明確になれば、解決策の価値も明確になります。
2. 得られる利益を算出する
あなたの商品・サービスを使うことで、顧客はどれくらいの利益を得られますか。
「売上が〇〇%向上」
「作業時間が〇〇時間削減」
「採用コストが〇〇万円削減」
利益を具体的な数字で示せれば、価格の根拠になります。
3. 投資対効果(ROI)で考える
顧客が支払う金額に対して、どれくらいのリターンがあるかを示します。
「10万円の投資で、100万円のリターン。ROIは10倍」
投資対効果が明確であれば、価格は「高い」ではなく「良い投資」として認識されます。
価格に自信を持つための3ステップ
ステップ1: 価値を言語化する
あなたの商品・サービスが提供する価値を、具体的な言葉にします。
「〇〇という問題を解決し、△△という結果をもたらす」
ステップ2: 価値を数値化する
その価値を、可能な限り数字で表します。
「年間〇〇万円の利益増加」
「月〇〇時間の時間削減」
ステップ3: 価格との関係を説明できるようにする
価値と価格の関係を、自信を持って説明できるようにします。
「この投資は、〇〇ヶ月で回収できます」
「得られる価値に対して、価格は〇〇分の1です」
具体例で考える
コンサルティングの場合
❌ 根拠のない価格設定 「相場が月10万円くらいだから、うちも10万円」
⭕ 価値ベースの価格設定 「クライアントの平均的な成果は、年間300万円の利益増加。月10万円の投資で、年間120万円。ROIは2.5倍。この価格は、十分に回収可能な投資です」
オンラインコースの場合
❌ 根拠のない価格設定 「他のコースが5万円だから、うちも5万円」
⭕ 価値ベースの価格設定 「このコースで身につくスキルを使えば、月5万円の副収入が可能。3ヶ月でコース費用を回収し、その後は純粋な利益になります」
士業の場合
❌ 根拠のない価格設定 「顧問料の相場が月3万円だから」
⭕ 価値ベースの価格設定 「税務の最適化で、年間平均50万円の節税を実現。月3万円、年間36万円の投資で、50万円のリターン。さらに、経理作業の時間も削減されます」
自信を持って価格を伝える
この記事では、価格設定に自信が持てない原因は「根拠がない」ことだとお伝えしました。
価値ベースの考え方を身につけ、価値を言語化・数値化することで、価格に根拠が生まれます。
根拠があれば、自信を持って価格を伝えられます。
コース「自信を持って価格を決める」では、価値ベースの価格設定を体系的に解説しています。
価格に自信を持ちたい方は、ぜひご覧ください。
