見積もりを出すと「高い」と言われる
「ちょっと予算オーバーですね」
「もう少し安くなりませんか」
「他社はもっと安いんですが」
見積もりを出すたびに、こんな反応をされていませんか。
価格を下げるべきなのか、それとも別の問題があるのか。
実は、「高い」と言われる本当の原因は、価格そのものではありません。
「高い」は価値の認識不足を表している
結論から言います。
「高い」という反応は、価格が高いことを意味していません。
「価格 > 認識された価値」という状態を表しているのです。
つまり、価格に見合う価値が伝わっていないということです。
この構造を理解すれば、対処法が見えてきます。
なぜ価格ではなく価値の問題なのか
「高い」は相対的な判断
人は、価格を絶対値で判断しません。
何かと比較して「高い」か「安い」かを判断します。
100万円が高いか安いかは、何に対しての100万円かで変わります。
新車なら安い、ランチなら高い。
「高い」と言われたとき、顧客の頭の中では、あなたのオファーと何かが比較されています。
その比較対象に対して、価値が見合っていないと判断されているのです。
内的問題に訴求できていない
企業は「外的問題」を解決しようとします。
外的問題とは、物理的で目に見える課題のことです。
「売上を上げたい」「業務を効率化したい」
しかし、顧客がお金を払う本当の理由は「内的問題」の解決です。
内的問題とは、感情的な課題のことです。
「不安を解消したい」「自信を持ちたい」「ストレスから解放されたい」
スターバックスが高い価格を維持できるのは、コーヒーという外的問題だけでなく、「リラックスできる場所」という内的問題を解決しているからです。
「高い」と言われるのは、顧客の内的問題にアプローチできていない証拠かもしれません。
価値は伝わって初めて存在する
どんなに素晴らしい価値を提供していても、それが伝わっていなければ存在しないのと同じです。
「使ってもらえればわかる」は通用しません。
購入前の段階で、価値を認識させる必要があります。
認識されていない価値に対して、お金を払う人はいません。
よくある誤解
❌ 「値下げすれば買ってもらえる」
値下げは、問題の先送りです。
価値の認識が変わらない限り、値下げしても「まだ高い」と言われます。
そして、値下げには限界があります。
利益を削り続けることは、ビジネスの持続性を脅かします。
❌ 「高い」は断り文句だから仕方ない
確かに、断り文句として「高い」を使う人もいます。
しかし、多くの場合は本音です。
本当に価値を感じていれば、価格は問題になりにくいのです。
「高い」と言われたら、価値の伝え方を見直すサインと捉えましょう。
❌ 「競合より安くすれば選ばれる」
競合との価格比較は、同じ土俵で戦っている証拠です。
同じ土俵で戦い続ける限り、価格競争からは逃れられません。
価格以外の選ばれる理由を作ることが、根本的な解決策です。
設計視点で考える
⭕ 認識される価値を上げる設計
「高い」と言われなくなるためには、認識される価値を上げる必要があります。
1. 問題の深刻さを言語化する
顧客自身が問題の深刻さを認識していないことがあります。
問題を放置するとどうなるかを具体的に示すことで、解決の価値が上がります。
「この問題を1年放置すると、〇〇万円の損失になります」
「このまま続けると、〇〇という状態に陥ります」
問題の深刻さが認識されれば、解決策への投資は「高い」とは感じられなくなります。
2. 得られる結果を具体化する
抽象的な約束ではなく、具体的な結果を示します。
「業務効率化」ではなく「月20時間の残業削減」。
「売上アップ」ではなく「3ヶ月で月商30%増」。
具体的な数字があれば、顧客は投資対効果を計算できます。
3. 比較対象を変える
何と比較されるかで、価格の印象は変わります。
「月額5万円」と聞くと高く感じるかもしれません。
しかし、「1日あたり1,600円」「1案件あたりの利益増加で元が取れる」と言えば、印象は変わります。
意図的に比較対象を設定することで、価格の「見え方」を変えられます。
具体例で考える
コンサルタントの場合
❌「月額10万円のコンサルティング」
⭕「この課題を放置すると、年間500万円の機会損失。月10万円の投資で、年間300万円の利益増加を実現した企業があります」
オンラインコースの場合
❌「受講料15万円のコース」
⭕「このコースの受講者は、平均して3ヶ月でコース費用を回収しています。半年後の月収は、受講前より平均20万円増加」
Web制作会社の場合
❌「Webサイト制作費100万円」
⭕「このサイトから月10件の問い合わせが来れば、1件あたり5万円の広告費を削減。年間600万円相当の価値になります」
どの例も、価格は変えていません。
変えたのは「価値の伝え方」です。
「高い」と言われたときの対処法
もし「高い」と言われたら、価格交渉に入る前に、価値を再確認します。
「価格についてのご懸念、よくわかります。確認させてください。〇〇という結果が得られることに価値は感じていただけていますか?」
価値を感じているなら、支払い方法の調整で解決することもあります。
価値を感じていないなら、価格を下げても意味がありません。
まず価値の認識を変える必要があります。
価値を正しく伝える
この記事では、「高い」と言われる本当の原因は、価値が伝わっていないことだとお伝えしました。
価格を下げるのではなく、認識される価値を上げることが、根本的な解決策です。
コース「断れないオファーを作る」では、価格以上の価値を認識させるオファーの作り方を詳しく解説しています。
価格交渉に悩んでいる方は、ぜひご覧ください。
