選択肢を見せると「検討します」と言われてしまう
「プランを提示すると、決めてもらえない」
「『検討します』と言われて、そのまま連絡が途絶える」
「どれがいいですか?と聞かれて、うまく答えられない」
こんな状況に悩んでいませんか。
選択肢を用意することは、親切だと思われがちです。
しかし、選択肢があること自体が、決定を遅らせている可能性があります。
問題は「選択肢の内容」ではなく「選択肢の存在」にある
結論から言います。
選択肢があるだけで、人は「今決めなくてもいい」と感じます。
あえて選択肢を1つに絞ることで、「買うか買わないか」というシンプルな決断に導けます。
これが「単一オファー戦略」です。
なぜ選択肢があると決められないのか
先延ばしの心理
選択肢があると、比較検討が必要になります。
比較検討には、時間とエネルギーが必要です。
「今は時間がないから、後で考えよう」
この心理が「検討します」という言葉になります。
決定回避
心理学では「決定回避」という現象が知られています。
選択肢が複雑になるほど、人は決定を避けようとします。
「どれを選んでも失敗するかもしれない」
この不安が、決定しないという選択に向かわせます。
最適解への執着
選択肢があると、「最適な選択をしなければ」という意識が働きます。
しかし、十分な情報がなければ最適解はわかりません。
「もっと情報を集めてから決めよう」
これも先延ばしの原因になります。
単一オファーが効く場面
場面1:初回購入
初めての購入は、最もハードルが高い場面です。
信頼がまだ構築されていない状態で、複雑な選択を求めると離脱します。
「まずはこれを試してください」
一つのオファーに絞ることで、決断のハードルを下げます。
場面2:高額商品
高額商品は、決断に大きなリスクが伴います。
複数の選択肢を見せると、「どれも高い。本当に必要か」と考え始めます。
一つのオファーに絞り、その価値を徹底的に伝える方が効果的です。
場面3:緊急性がある
急いで解決したい課題がある場合、選択肢は邪魔になります。
「早く解決したいのに、どれを選べばいいかわからない」
一つのオファーで、すぐに行動できるようにします。
場面4:顧客が判断できない
専門知識がない顧客は、選択肢の違いを判断できません。
「プロのあなたが、最適なものを選んでください」
この期待に応えるのが、単一オファーです。
よくある誤解
❌ 「選択肢がないと物足りなく感じる」
選択肢がないことを「厳選されている」「迷わなくていい」と感じる人も多くいます。
Apple Storeの商品ラインナップは、意図的に絞られています。
❌ 「顧客のニーズは多様だから選択肢が必要」
すべてのニーズに応える必要はありません。
ターゲットを絞り、そのターゲットに最適な一つを提示する方が効果的です。
❌ 「選択肢がないと売れる金額が下がる」
むしろ、一つのオファーに価値を集中させることで、高額でも売れる可能性があります。
分散した価値より、集中した価値の方が伝わりやすいのです。
設計視点で考える
⭕ 「これだけ」と言い切る設計をする
単一オファーを効果的に使うには、いくつかのポイントがあります。
ポイント1:最適な一つを選ぶ
複数の商品がある場合、ターゲットにとって最適な一つを選びます。
「初めての方には、これが最適です」
「あなたの状況には、これをおすすめします」
プロとしての推薦が、信頼を生みます。
ポイント2:価値を徹底的に伝える
一つのオファーに絞った分、その価値を深く伝えます。
比較ではなく、その商品がもたらす変化にフォーカスします。
「これを使うと、あなたはこう変わります」
ポイント3:決断を容易にする
一つのオファーでも、決断にはハードルがあります。
返金保証、無料トライアル、低リスクの入り口を用意します。
「まずは試してみてください。合わなければいつでもやめられます」
具体例で考える
個人コーチの場合
❌「3ヶ月 / 6ヶ月 / 12ヶ月、どれがいいですか?」
⭕「まずは3ヶ月で始めましょう。3ヶ月後に継続するか決められます」
初回は一つに絞り、継続は後で決めてもらいます。
中小企業の場合
❌「プランA / B / Cがあります。比較して選んでください」
⭕「御社の規模と課題を考えると、このプランが最適です。まずはこれで始めましょう」
専門家として最適解を提示します。
オンラインコースの場合
❌「入門 / 本格 / 完全版、どれを選びますか?」
⭕「本格版から始めてください。ほとんどの方がこれで成果を出しています」
推奨を明確にし、選択の負担を減らします。
段階的なアプローチ
単一オファーは、最初の入り口として特に効果的です。
一つのオファーで始めてもらい、信頼関係ができた後に追加オプションを提案します。
「まずはこれ → 慣れたらこれ → さらにこれ」
この段階的なアプローチが、長期的な関係を築きます。
選択肢との使い分け
単一オファーが効くのは、特定の場面です。
すでに信頼関係があり、顧客が自分で判断できる場合は、選択肢を提供することも有効です。
状況に応じた使い分けが重要です。
全体像を知ることが第一歩
この記事では、あえて1つに絞る「単一オファー戦略」についてお伝えしました。
しかし、これは選択設計の一手法にすぎません。
どんな場面で単一オファーが効くのか。
松竹梅やデコイとどう使い分けるか。
「売りたい商品を選ばせる」コースでは、この全体像を詳しく解説しています。
選択肢を見せると決まらない。
そんな状況を変えるための第一歩として、ぜひご活用ください。
