フォームの途中で離脱される理由
「問い合わせフォームまで来てくれたのに、送信されない」
「購入フォームで脱落する人が多い」
「どの項目を削ればいいかわからない」
こんな状況に悩んでいませんか。
フォームに到達した時点で、ユーザーには行動する意欲があります。
その意欲を削いでいるのは、フォームの設計かもしれません。
問題は「入力意欲の低さ」ではなく「入力負担の高さ」にある
結論から言います。
フォームの入力項目を1つ減らすだけで、完了率は大きく変わります。
研究では、項目が1つ増えるごとに完了率が約5%下がるとされています。
「あったら便利」な項目が、実は離脱を招いているのです。
なぜ入力項目が離脱を招くのか
認知負荷の増加
入力項目が増えると、脳の処理負荷が増えます。
「何を入力すればいいか」「この項目は必須か」
こうした判断の積み重ねが、疲労を生みます。
心理的抵抗
項目が多いと、フォームを見た瞬間に「面倒だ」と感じます。
この第一印象が、入力を始める前に離脱を招きます。
フォームの見た目のシンプルさが、完了率に影響します。
プライバシーへの懸念
個人情報を求める項目が増えると、不安が増します。
「なぜこの情報が必要なんだろう」
「どう使われるんだろう」
必要性が明確でない項目は、不信感を招きます。
時間のコスト
入力に時間がかかると、途中で諦めます。
「あとでゆっくり入力しよう」は、多くの場合「入力しない」と同義です。
どの項目を削るべきか
判断基準:本当に「今」必要か
各項目について「この情報は、今この瞬間に必要か」を問います。
購入や問い合わせを受けるために、本当にその情報が必要ですか。
後から聞いても問題ない情報は、後から聞けばいいのです。
削除候補1:性別・年齢
マーケティング分析には有用かもしれません。
しかし、購入や問い合わせの処理には不要な場合が多いです。
削除候補2:会社名・部署名
BtoBでも、個人事業主には不要です。
必要な場合でも「任意」にすることで、ハードルが下がります。
削除候補3:電話番号
メールで連絡できる場合、電話番号は不要です。
「営業電話が来るのでは」という不安から、離脱を招くこともあります。
削除候補4:住所(詳細)
デジタル商品の購入なら、住所は不要です。
物理的な配送がある場合でも、都道府県だけで十分な場合があります。
削除候補5:確認用の再入力
「メールアドレス(確認)」は、本当に必要ですか。
コピー&ペーストする人も多く、エラー防止効果は限定的です。
よくある誤解
❌ 「項目が多い方が詳しく対応できる」
詳しい情報は、フォーム送信後に聞けます。
まずは接点を作ることが優先です。
❌ 「必須でなければ問題ない」
任意でも、項目が表示されているだけで負担を感じます。
本当に不要なら、そもそも表示しない方がいいのです。
❌ 「一度設計したら変えない」
フォームは継続的に改善すべきです。
項目を減らして完了率を計測し、最適化を続けます。
設計視点で考える
⭕ 最小限の項目で最大の完了率を得る
フォーム設計の原則は「必要最小限」です。
原則1:3項目から始める
理想的なフォームは、3項目以内です。
「名前」「メールアドレス」「本文」
これだけで問い合わせは成立します。
原則2:段階的に情報を集める
最初は最小限の情報で始めます。
追加の情報は、関係が構築された後に集めます。
「まずはメールアドレスだけ」→「興味があれば電話番号も」
この段階的アプローチが効果的です。
原則3:自動化を活用する
入力の手間を減らす技術を活用します。
「郵便番号から住所を自動入力」
「前回の情報を記憶」
入力作業自体を減らすことで、負担を軽減します。
原則4:進捗を見せる
複数ステップのフォームでは、進捗を表示します。
「ステップ1/3」「あと2項目で完了」
終わりが見えることで、離脱を防げます。
具体例で考える
個人コーチの場合
❌ 名前、メール、電話、住所、職業、年収、悩み、希望日程、紹介者
⭕ 名前、メール、お悩み(任意)
まずは接点を作り、詳細は相談時にヒアリングします。
中小企業の場合
❌ 会社名、部署、役職、名前、電話、FAX、メール、郵便番号、住所、予算、導入時期
⭕ 会社名、担当者名、メール
詳細は営業担当がフォローで確認します。
オンラインコースの場合
❌ 名前、メール、電話、住所、支払い方法選択、クーポンコード
⭕ メール、支払い情報
名前は支払い情報から取得し、住所は不要です。
フォーム周辺の工夫
項目を減らす以外にも、完了率を上げる工夫があります。
プライバシーポリシーの明示
「入力された情報は〇〇にのみ使用します」
安心感を与えることで、入力への抵抗を減らします。
完了後のベネフィット提示
「送信いただくと、〇〇をお届けします」
入力する理由を明確にします。
エラー表示の工夫
エラーがある場合、その場でわかりやすく表示します。
送信後にエラーが表示されると、やり直す気力を失います。
全体像を知ることが第一歩
この記事では、フォーム離脱を防ぐための項目削減についてお伝えしました。
しかし、フォームは購入プロセスの一要素にすぎません。
CTAからフォーム、決済まで。
全体の動線をどう設計すべきか。
「購入完了までの障壁を取り除く」コースでは、この全体像を詳しく解説しています。
フォームで離脱されてしまう。
そんな状況を変えるための第一歩として、ぜひご活用ください。
