購入後、何をしていますか
「ご購入ありがとうございました」
そんなメールを送って、それで終わりにしていませんか。
購入直後の対応が、その後の顧客との関係を大きく左右します。
にもかかわらず、多くの事業者が、この重要な時期を見落としています。
問題は「購入後の設計」がないこと
結論から言います。
顧客満足度やリピート率が低い原因は、商品の問題ではないことが多いです。
「購入直後の体験」が設計されていないからです。
購入直後の72時間は、顧客との関係において最も重要な時期です。
この時期に何をするかで、満足度、リピート率、紹介率が変わります。
なぜ「購入直後」が重要なのか
ここには、人間心理に関する構造的な問題があります。
バイヤーズリモース
購入直後、顧客は「本当に良かったのか」という不安を感じやすい状態にあります。
これを「バイヤーズリモース(購入後の後悔)」と呼びます。
特に高額商品の場合、この不安は大きくなります。
「こんなに払って、大丈夫だったかな」
「もっと良い選択肢があったのでは」
この不安が解消されないと、返品やキャンセルに繋がります。
期待値と現実のギャップ
購入前、顧客は期待に胸を膨らませています。
しかし、商品が届いた瞬間から、現実と向き合うことになります。
期待通りであれば満足しますが、少しでもギャップがあると不満に変わります。
このギャップを最小化するのが、購入直後のフォローの役割です。
印象が固まるタイミング
人は、体験の最初と最後を強く記憶します。
購入直後は、「顧客としての体験」の最初の部分です。
ここでの印象が、その後の関係全体に影響を与えます。
良い印象を持ってもらえれば、リピートや紹介に繋がります。
悪い印象なら、二度と戻ってきません。
よくある誤解
❌ 「商品が良ければ、満足してもらえる」
商品の質は前提ですが、それだけでは不十分です。
商品がどんなに良くても、使い方がわからなければ満足度は下がります。
購入後のサポートが、商品の価値を最大化するのです。
❌ 「購入後は顧客に任せればいい」
購入後のフォローがないと、顧客は放置されたと感じます。
「売ったら終わり」という印象を与えてしまいます。
積極的にフォローすることで、「大切にされている」と感じてもらえます。
❌ 「問題があれば連絡してくるはず」
問題があっても、連絡してくる顧客は少数派です。
多くの人は、黙って離れていきます。
そして、悪い評判を広げることもあります。
設計視点で考える
⭕ 「購入直後72時間」の体験を設計する
購入直後の体験を意図的に設計することで、満足度を高められます。
72時間にすべき3つのこと
1. 即座に確認と感謝を伝える
購入完了後、すぐに確認メールを送ります。
「ご購入ありがとうございます」だけでなく、次に何が起きるかを伝えます。
「〇日以内に発送します」「〇時間以内にログイン情報をお送りします」
具体的な見通しを示すことで、顧客は安心します。
2. 使い始めをサポートする
商品やサービスを使い始めるためのガイドを提供します。
「まずはこちらから始めてください」「最初の30分でやるべきこと」
最初の一歩を明確にすることで、使われない商品になることを防ぎます。
3. 期待を超える何かを提供する
約束していなかった「おまけ」を提供します。
追加のコンテンツ、特別なサポート、ちょっとしたプレゼント。
期待を超えた体験は、強く記憶に残ります。
購入直後メールの構成
メール1: 購入確認(即座に)
- 購入のお礼
- 今後のスケジュール
- サポート連絡先
メール2: スタートガイド(24時間以内)
- 使い始めの手順
- よくある質問への回答
- つまずきやすいポイントの案内
メール3: チェックイン(72時間後)
- 順調に進んでいるか確認
- 質問があれば回答する姿勢を示す
- 追加のリソースを紹介
具体例で考える
個人コーチの場合
セッション購入後、すぐに日程調整の案内を送る。
セッション前に「準備しておくとよいこと」を送る。
セッション後24時間以内に、セッションの要約と次のアクションを送る。
中小企業の場合
受注後、すぐに担当者の連絡先と今後のスケジュールを送る。
納品後、使い方のガイドと問い合わせ窓口を案内する。
1週間後に「問題なくお使いいただけていますか」とフォロー。
オンラインコースの場合
購入後、すぐにログイン情報と「まず見るべき動画」を案内する。
24時間後に「最初の課題」を送り、行動を促す。
72時間後に「進捗はいかがですか」とチェックイン。
期待を超える方法
予告なしのボーナス
「実は、購入者の方だけに〇〇もプレゼントします」
予想外のプレゼントは、強い印象を残します。
個別のメッセージ
「〇〇さん、ご購入ありがとうございます」と、名前入りのメッセージを送る。
テンプレートでも、名前が入るだけで特別感が増します。
手書きの要素
可能であれば、手書きのメッセージカードを同封する。
デジタル時代だからこそ、アナログの温かみが際立ちます。
全体像を知ることが第一歩
この記事では、購入直後72時間の重要性と、具体的な対応方法をお伝えしました。
しかし、これは「リピート設計」という大きな枠組みの一部にすぎません。
購入後の体験をどう設計し、どうファンに育てるか。
一度の購入を、長期的な関係に変える仕組みの作り方。
コース「顧客をファンに変える」では、この全体像を詳しく解説しています。
購入後のフォローが弱く、リピートに繋がらない。
そんな状況を変えるための第一歩として、ぜひご活用ください。
